
-TAKUMI- 匠
はるか昔から受け継がれてきた知恵や技術、並々ならぬ精神や美的感覚。
その伝統を持ってして、精魂こめた本物を作り出す職人、匠。
今日まで人々にもたらしてきた感動と尊敬の念を込めて、
匠が織り成す“ものづくりの原点”や、“匠の技”を伝えるドキュメンタリー番組。
ナビゲーター:畑中ふう
林 伸次
(はやし しんじ) [黒谷和紙工房 〜風空路(ふくろう)〜代表] 京都・綾部で、伝統的な和紙「黒谷和紙」の紙漉き技術を基盤に、製品企画や他業種とのコラボレーションなど多種多様なジャンルに挑み続ける職人。 自立した和紙そのものの作品や製品としての価値を探り、和紙の可能性を探り続け、照明、タペストリー、暖簾などのインテリア分野から、ジャケット、帽子、バッグといったファッション分野にも可能性を追求している。 夫婦で黒谷の地に根を下ろして地域活動や和紙産業の振興に取り組む若き才能。
|
1月放送
2千年以上前、中国大陸で発明され、今なお人類に偉大な貢献をしてきた「紙」。
情報の記録・伝達はもちろん、社会発展、日々の暮らしにまで多大な影響を与えてきた。
日本へは7世紀までに仏教と共に伝えられ、聖徳太子が筆、墨と共に広めたという。
その後、著しい技術の進歩による日本独自の技法「漉き流し」が発達。そこから、「和紙」が誕生することとなる。
京都府・綾部市。
谷あいの小さな集落からなる村里・黒谷は、かつて戦いに敗れた平家の落人が子孫へ残す仕事として始めた「黒谷和紙」の伝統を受け継いでいる。
良質の原料が採れ、昔ながらの製法で他にない美しさと屈指の強度を誇る黒谷和紙。
今や全国でも数少ない純粋な「手漉き」和紙の産地としてその名を馳せる。
この地で日々、手漉きの和紙にこだわり、黒谷和紙の伝統を支え続ける職人がいる。
「手漉き和紙工房 風空路(ふくろう)」代表、林伸次。
綾部で生まれ、一旦は京都市内で暮らすも結婚を機に故郷へ戻り、地元産業に携われる仕事を探しているときに出会ったのが黒谷和紙だった。
弟子入りし、技術を受け継いだ彼は、インテリア分野から、ジャケット、帽子、バッグといったファッション分野など、多種多様なジャンルに挑み、作家でもある妻との創作活動など、国内外問わず和紙の可能性を求め奔走し続けている。
1枚の和紙が出来上がるまである幾多の工程。
一般的な和紙の原料である、黒谷で採れる良質の「楮(こうぞ)」。収穫した楮の皮を足で踏みほぐす「楮もみ」の後、白皮にしていく「楮そろい」。二日ほど水につけた楮を大釜で煮る「楮煮」。煮出した後に灰のアクと小さなチリを取り除く「みだし」。そして叩いて繊維をほぐす「紙たたき」。
そして、繊維と水、トロロアオイの根から採れる粘液をどろどろに溶かした「紙素」を、紙の形状に寄せて行く「紙漉き」。
1つ1つの作業が後の工程や出来上がりに影響するため、どの作業でも手を抜くことはできない。 もちろん、並行してできる作業は少ない、1日で終わる工程などない。
時間をかけて、労力を費やして、そのひとつひとつに、意味を、想いを込める。
固執しない、可能性を模索し続ける。
1枚の和紙に秘められた無限の可能性を見つめ、今日も和紙が漉き出される…
過去の番組内容・ダイジェストムービー
第12回:エングレーヴィング職人(増田文彦)
滋賀県長浜にある「黒壁スクウェア」を訪れ、日本ではあまりなじみのない「エングレーヴィング」というガラス彫刻の技術で、さまざまなガラス製品を生み出す匠に迫る。 第13回:和ろうそく職人(大西明弘)
非常に優れた性質を持つと言われる「櫨ろう」にこだわり、数少ない櫨の産地をめぐり、こだわりの和ろうそくを手がける「近江手造り和ろうそく 大與」を訪れ、和ろうそく手造りの工程やこだわりを聞く。 第15回:能面師 (中村 光江)
世界最古と言われる、日本の伝統芸能“能”に欠かせない、能面を生み出す能面師・中村光江が登場。木の塊から、豊かな表情を生み出す“能面”が生み出されていく過程や、そのこだわりを聞く。 第16回:醤油づくり (湯浅醤油 角長)
醤油発祥の地・和歌山県湯浅町で、天保12年創業170年の歴史を持つ「手づくり湯浅醤油 角長」を訪れる。こだわりの素材を使用し、創業以来の蔵を生かし、昔ながらの手作り手法にこだわった醤油づくりや、老舗としての歴史と伝統を守り続ける姿を追う。 第17回:奈良筆職人 (田中 千代美)
筆作り発祥の地である奈良の伝統工芸・奈良筆を作る「田中筆匠」を訪れる。奈良筆作りの工程はもちろん、奈良筆の良さを多くの人々に伝えるため、日々筆作りに励む姿を追う。 第18回:こいのぼり職人 (奥田 稔)
今月は端午の節句に欠かせない、「鯉のぼり」を作る匠・奥田稔を訪れる。 伝統的な方法で鯉のぼりを作り続ける奥田のこだわりや、なかなか目にすることのできない鯉のぼり作りを追う。 第20回:江戸糸あやつり人形 (十二代目結城孫三郎)
江戸時代に旗揚げされ、日本唯一の伝統的な江戸糸操り人形の劇団「江戸糸あやつり人形劇団 結城座」を訪れ、常に独特の舞台空間を創造し続ける結城座に迫る。 第22回:藍染職人 (嬉染居)
京都・松尾にある昔ながらの天然素材100%の藍染にこだわった嬉染居(きせんきょ)を訪れる。職人でもあり店主でもある谷尾允康による藍染の工程や、天然素材100%の藍染へのこだわりを聞く。 第23回:べっ甲職人 (池田柏藻)
江戸時代からその加工技術が根づいたと言われる、べっ甲細工を手掛ける池田工房を訪れる。べっ甲細工の中でも特に技術が求められる「すかし彫り」を受け継ぐ池田和美による製作の過程や、べっ甲への思いを聞く。 第24回:西陣織職人 (小玉紫泉)
時代のニーズに合わせて改良する努力を怠れば、西陣織の発展を望むことはできない。西陣織を使った新たな商品開発を目指し、西陣織の可能性を広げていくことを目標とする職人・小玉紫泉を訪れる。 第25回:味噌づくり (越前有機味噌「マルカワみそ」)
大正3年創業、継承される巧み技、伝統の天然の味、農薬不使用の有機栽培にこだわった国産大豆と国産米、すべてを昔ながらの材料、昔ながらの手法で作る有機みそ、「越前有機味噌蔵 マルカワみそ」を訪れる。 「-TAKUMI-匠」これまでの番組をアンコール放送!ぜひ様々な分野で活躍する「匠」の姿をご覧ください。 見逃した方も、初めてご覧になる方もチェックしてみてください。 1月放送 ★#21:江戸風鈴職人 オンエア日時は番組表をご覧ください。 放送スケジュール
|


過去に放送した番組のダイジェストムービーをご覧頂けます
「-TAKUMI-匠」これまでの番組をアンコール放送!