
-TAKUMI- 匠
はるか昔から受け継がれてきた知恵や技術、並々ならぬ精神や美的感覚。
その伝統を持ってして、精魂こめた本物を作り出す職人、匠。
今日まで人々にもたらしてきた感動と尊敬の念を込めて、
匠が織り成す“ものづくりの原点”や、“匠の技”を伝えるドキュメンタリー番組。
ナビゲーター:畑中ふう
老松
(おいまつ) 京都・北野天満宮東門前、団子発祥の地、京都最古の花街「上七軒」に店を構える。
京菓子の伝統を現代に受け継ぐ老舗。 京菓子の伝統をふまえながら、その形や素材に、たえず新しい息吹をふきこんでいる。 老松ホームページ http://www.oimatu.co.jp
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8月放送
京都・北野上七軒。
北野天満宮のそばに店を構えるのは、「有職菓子御調進所 老松」。
京菓子の伝統を受け継ぐ、由緒正しき老舗。
「有職儀式典礼に用いる菓子、または、茶道における菓子」と定義される京菓子。
和菓子の一つでありながら、固有名詞として全く違った役割を担う。
京菓子の伝統をふまえながらも、その形や素材に、たえず新しい息吹をふきこんできた老松。婚礼、茶席菓子のほか、京都の歴史をふまえた風土菓子、日本古来の原材料について考える菓子、伝統文化を伝承するための菓子など、菓子を通して歴史文化を次世代へ継承するため、さまざまな試みを行っている。
そんな理念を継承する老松を代表する菓子として、うだるような暑さにピッタリの菓子として、長く愛され続けている菓子がある。
「夏柑糖」(なつかんとう)… 純粋種の夏みかん果汁と寒天をあわせ、再び皮に注いで固めた寒天菓子。
戦後まもなく物のない時代、庭にあった夏みかんの果実から発想を得たこの菓子は、夏の繁忙期には1日におよそ2000個もの製造、出荷を行う人気の一品。
しかし、昭和50年以降グレープフルーツの輸入自由化などにより、夏みかんは甘夏に作付け転換され、その姿がほとんど消されてしまったことも。原産地である山口県・萩の各農家に依頼し、種の保存と品物の確保にも尽力した。その後、和歌山の産地農家からも協力を得て、老松独自の創作菓子としてだけでなく、日本が誇る原産果物の保持にも貢献している。
そんな「夏柑糖」は多くの従業員によって作られている。
効率よい確固たるラインの中で、ひとりひとりの手作業により製造・出荷、販売まで行われている。
それぞれが、それぞれの菓子に技術や想いを込め、作り出され、販売される。
そこには、お客さんの気持ちを、想いを汲み取ろうとする姿勢がある。
本来は、ひとつひとつがオーダーメイドである京菓子。
四季・二十四節季を表現することに重点を置いた風物であり、食べる人物や場所、器までをも考えて総合的に形作られる。菓子を通して、食べる人にメッセージを伝えるのが、京菓子なのだ。
菓子をもってコミュニケーションをとる。
その想いをもって、今日もお菓子を作り続ける。
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